Morris F-147HOUを購入

 

 

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モーリス ルシアーメイド F-147HOU

約30年振りにアコースティックギターを購入した。
購入したのはモーリスのルシア メイド モデルのF-147HOU。

購入するきっかけ

メインのMartin 000-28のバインディングが剥がれたのがきっかけ。

俺は比較的アメリカ製の製品が好きなのだが。
ハーレーは正直工業製品としては全く優れていないと思う。
ハーレーのショベル・エンジンの三拍子がもてはやされてるが、あんなの設計不良だと信じて疑わない(個人の感想です)。

他にもレッドウィングも好きで何足も持っているが。
正直作りは良くない。素材と機械を貸してくれるなら俺が自分で裁断して縫った方がクオリティ高いのが出来そうな気がしないでも(と勝手に思ってるだけ。実際は木型が無いと皮が成形できないし、個人でゼロからやったら時間も掛かるし一定のクオリティに到達するまで何足も作らなきゃだと思うが。)。

勝手なイメージだが。
アメリカ人は製品に対してストーリーを作るのが本当に上手い。
ハーレーなんてまさしくで、あれに至っては工業製品では無い。ハーレーはハーレーで、身体の一部というか。
ハーレーには性能を超越する強烈なアイデンティティがある。

レッドウィングもしかり。

マーティン ooo-28のバインディング剥がれ

Martin 000-28 1994

マーティンのバインディング剥がれはあるあるなのだが。
先述の通り、アメリカ人の製品に対してストーリーを作るのは上手いのだが。物作りに関しては不向きな気が。

バインディング剥がれに関しては日本の気候の湿度の振り幅が大きいので発生するのだが。
本当にマーティンが一番なのだろうか?
(俺がギターに夢中だった1990年代は紛れもなく、マーティンへの強烈な憧れがあった)

※今回F-147HOUを所有して改めて再認識したが、やっぱりマーティンはマーティンで素晴らしい。
ピッキングでもストロークでもどちらでもしっかり鳴るし、1弦から6弦までのバランスもやはり流石だと思う。

日本製の方が良いのでは?

物作りに関しては日本人ほど向いてる国民はいないのではないだろうか?
あと、日本の家屋は木材を使う。
家具なども木製で日本全国に職人がいる。
ギターだって日本製が良いに違いない。

メーカー選定

ということでメーカーを色々調べる。
そこで俺の地元である長野県は古くから家具職人が多く、1960〜1980年代にかけて、多くのギターメーカーがあった事を知る。

ちなみにだが中学2年で初めて手にしたギターは兄貴から譲ってもらったEGIMA製。
これはなんとなんと、もろ地元の伊那谷にあったEKON楽器(現在は廃業)のモデルだった。

他にもモーリスが長野ということを初めて知る。
モーリスって音楽室にあるネックが反りまくってるギター。というイメージだったが。

2000年頃から高級路線に変更し、フィンガーピック用のモデルやハンドメイドのルシア メイド モデルを出していることを知る。

他でも書いたが、試奏したりしてモーリスに決めた。

木材が入手困難になってきた

あと、今回購入を考えたのに木材が入手困難になってきた、というのもある。
前回買った1990年代のギターに当然のように使われていた定番の木材も入手困難になってきた。
早く買っておいた方が良いのでは?と思ったのも購入の動機。

ルシアー・メイド・モデルは完全一点もの

前回、モーリス・ウッディ・ラウンジに行った際、森中さんに色々お聞きしたのだが。

俺はF-147HOUの見た目が好きなので、同じものを作ってもらいたくオーダーするつもりだった。
ところがどっこい、ホウノキの入手経路などなどお聞きしたが、基本的に貴重な木材も厳選して作る為、同じものは作れないとのこと(そもそもで木材が無い)。
ということで、ラウンジの帰りのあずさで、F-147HOUが店頭在庫としてある九州の島村楽器の店舗から都内の店舗に取り寄せてもらうことに。

F-147HOUの試奏

Martin ooo-28 2025

今メインで使ってるのがマーティンのooo-28。
現在リペアに出してて弾き比べられないので、ooo-28が店頭在庫としてある新宿PePe店に取り寄せてもらった。

んで、早速ooo-28を試奏してもらい、自分の1994年製のギターがどんな音なのか、これを基準に比べるつもりだったが。。。
現在売られてる2025年製のooo-28が全くの別物!という感じの音色。
しかもネックも細いし指板の幅も広い。
音もマホガニーのooo-18みたいなマイルドな音。
全く基準にならないという。。。
これが1日目。

実はリペアに出していた000-28が早くリペアから返っていたので、次の日、自分のギターを持って再度楽器屋へ。
1994年製のマーティンって今よりももっと固く、比較的ハッキリした音なので、F-147HOUと方向性が一緒だったら買うのを見送ろうと思ったが。
弾き比べると全然違う。

んで、ついでにギブソンのハミングバードも試奏させてもらったが。
確かギブソンを弾くのって初めてだと思うが、全く想像通りの音だった。
これはこれで凄いことだと思う。

話が逸れた。
まず持った時の軽さに驚く。マーチンの000-28とボディサイズはほぼ一緒なのに明らかに軽い。

F-147HOU、やはり弾きやすいし、気持ち良く鳴る。
本当は同じような見た目でオーダーしようと思ったが、唯一無二なことも先述の通り。

なので購入することに決めた。
ブリッジに若干の傷があることを見つけたんだけど、まぁ気にならないかな、と。
しかも当初の値段よりも安くなってるし。
購入したのは2025年2月2日。実際に取りに行ったのが2025年2月8日。

F-147HOUの所感

Morris F-147HOU

試奏だとやはり遠慮もあって思いっきり弾けない(性格的に俺は無理)。
自分のものになって、あらためての感想。

音色

非常にカチッとした音。
フィンガーピックの時、非常に気持ち良く鳴る。

ハイコードを弾くことはあまり無いのだが。
例えばカポを6フレットに装着して弾くような曲(サウンド・オブ・サイレンスとか)だと、1音1音が本当に気持ち良い。
1音1音がハッキリしている。
ストロークはストロークで良いのだが、やはりこのギターはフィンガーピック向きのギターな気がする。

演奏性

全くの素人なので、あまり偉そうなことは言えないが。
ボディはてっきりマーティンのoooと同じだと思ってたが、若干小さい模様。
なので抱え心地は良い。
ネックの太さに関しては、ほぼ同じような気がする。

弦高は非常に低く(モーリス全般的に低め?)、測ってみたら6弦が1.8mm、1弦が1.3mmくらい。
最初、低すぎかなと思ったが慣れてくると、弾きやすいかも。
ナットを高いのに交換しようかとも思ったが、これはこれで良いかも。
個人的には弦高は高めが好きでマーティンのooo-28は(3.0 / 2.4mm)、YAMAHAのエレアコは(2.9 / 2.0mm)ある。
この位高い方がビビらなくて好きなのだが、はやり低いのは弾きやすいな、と。

6弦がビビる!?

演奏しているとどうしても6弦がビビる(弦がフレットに当たって音が綺麗に出ない)。
最初はカポの湾曲とフレットの湾曲が合っておらず、6弦がビビるのか?
それとも6弦が1.8mmで低すぎ??とも思ったが。

どうやら俺の弾き方の問題みたい。
弦を上から叩きつけるんじゃなくてむしろ下から跳ね上げるような感じにしたら綺麗に音が出るようになった。

見た目

Morris F-147HOU

ロゼッタにホウノキを使ってるので、パッと見クラシック・ギターのような見た目も好き。

Morris F-147HOU

バインディングが木材(マホガニー?)なのも非常に綺麗で好き。ルシアーの好みでそうしてると本人が言っていた。

Morris F-147HOU

サイド&バックのカーリー・ローズウッドの模様も凄く綺麗。

Morris F-147HOU

ヘッドにもホオノキが。

Morris F-147HOU

ポジションマークのダイヤフレークも好き。

最初に見た目で惚れたので非常に満足している。

何故モーリスのルシアーメイドは良く鳴るのか?

マーティンと弾き比べてみても、明らかに鳴りが違う。音量もモーリスのF-145HOUの方が大きい。
何故にこんなに違うんだろう?
前回Morris Woody Loungeに言った時に聞きそびれて、非常に後悔していたが。

モーリスのカタログに森中さんのインタビュー記事が載ってるのだが、そこに全てが書いてあった。
以下が一部抜粋。

木材の選定

ルシアーメイドの場合は、それら厳選された材の中から製作するギターの仕様に最適な材を私がセレクトします。

ブレイシングの削り込み

同じXブレイシングのパターンであっても、ハンドメイドとルシアーメイドでは、削り込みの度合いが多少異なることもあります。ルシアーメイドの場合は、材をタッピングしながら、ギリギリのところまで追い込みながらも強度が保てるところを探って行きますので、楽器としてのクオリティという意味では同じですが、ルシアーメイドの方が繊細な仕上がりにはなるかと思います。

ラウンドバック

ラウンドバックの効果はいろいろあります。 まず、一般的なギターに対してボリュームが豊かになります。バックをややカーブさせることでボディ全体のテンションが高まり、より力強いトーンとなり、倍音成分も増えて煌びやかなサウンドになりやすいです。

木材の自然乾燥

ルシアーメイドに関しては、強制乾燥を行わずにできる限り自然乾燥のみで使うようにしています。これは強制乾燥が良くないということではありませんが、時間をとれるのであれば伝統的な自然乾燥が最も良いと考えるからです。ルシアーメイドは生産本数がかなり限られるので、その分木材を長く保管する時間がとれます。

トップ材の厚み

使用する材によって多少調整することはあります。トップを薄くしていくと鳴りやすくなるのですが、行き過ぎると材の違いが感じられないギターに仕上がるので、あまり薄くすることはしません。イングルマンスプルースやシトカスプルースなどトップ材のキャラクターがあるので、そのキャラクターが出せるような厚みを残しています。

持った時の軽さにと鳴りの良さに納得

持った時の圧倒的な軽さは、どうやらトップ材等々を薄くし、ブレイシングに関してはギリギリまで削っているからなのか、と納得。
そして木材が薄いから良く響いて鳴りが良くなる。
カタログを読んで謎が解けた。

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